母乳ってなに?

なぜ、乳房から母乳が出るのか・・・考えたことはありますか?
ここでは、母乳がでる仕組みとその成分について詳しく紹介しています。
今まさに授乳中のママはもちろん、これから妊娠・出産を控えている人もぜひ参考にしてください!
母乳育児をすすめるには、まずその仕組みを理解することが大切です。

母乳がでる仕組み

赤ちゃんが生まれると「プロラクチン」というホルモンが分泌され、これによって乳房にたくさんの血液が流れ込み乳腺の腺房で母乳がつくられます。
それと同時に「オキシトシン」というホルモンも分泌され、乳腺でつくられた母乳を乳頭へと押し出します。

これら2つのホルモンの働きが繰り返されることによって母乳が出るようになるので、ママはできるだけ赤ちゃんに乳頭を刺激してもらいましょう。
赤ちゃんに何度も何度もおっぱいを吸ってもらうことこそが、母乳を出すうえで最も重要なのです。

ところで、赤ちゃんのことを考えたり泣き声を聞いたりしただけで母乳がにじみ出た・・・ という経験はありませんか?
前述した「オキシトシン」は聴覚や視覚などの刺激によっても分泌され、ママの情緒を影響するホルモンともいわれています。
強い不安やストレスを感じると分泌が抑えられることもあり、逆に赤ちゃんに対して愛情を感じゆったりとした気持ちでいるとホルモンが分泌されやすいとか。
かといって、母乳が出ない=愛情不足ということはないので安心してくださいね♪

母乳=血液って本当?

おっぱいの原料は「血液」って知っていましたか?
ママの乳房の中では、基底部から運び込まれた血液が乳腺で乳汁へと作り変えられています。それが乳管を通って一旦乳管洞に溜まり、赤ちゃんが乳首を吸うことによって乳口から出てくるのです。
ちなみに、乳腺は汗腺に似た形をしていて15~20個ほどあり、この数に個人差はありません。
よって、胸が大きい・小さいはあくまで脂肪量の違いによるものといえるでしょう。

ところで、血液から作られた母乳が白色なのはその過程において血液中の栄養分や白血球などは取り込まれるものの、赤い色の赤血球は取り込まれないためです。
赤ちゃんはおなかに要るときから胎盤を通して、また出生後はおっぱいから栄養分を吸収しています。
そう考えると、いい血液を作らなくちゃ!という気がしませんか?

母乳にはどんな成分が含まれているの?

科学が進むにつれ、母乳は赤ちゃんにとって「理想の栄養」であることがわかってきました。
母乳には、人が成長するうえで最も必要とされる100以上もの栄養素がちょうどよい濃度で含まれています。
ここでは、母乳に含まれる主な成分(栄養素)を見ていきましょう。

たんぱく質

母乳中のたんぱく質は、牛乳に含まれるものと組成が異なります。
母乳に多く含まれる乳清(ホエーたんぱく)は牛乳に含まれるカゼインより人の赤ちゃんが消化しやすいたんぱく質とされ、栄養価も高いのが特徴です。
なお、母乳中のたんぱく質濃度は母親が食べるものによって変化することはありません。

脂肪

母乳中の脂肪は、赤ちゃんにとって主要なエネルギー源です。
脂肪濃度は母親の食事に影響されるため授乳のたびに変化し、また1回の授乳でも最初と最後とではまったく異なるとか。
飲み始めは赤ちゃんのおなかがもたれないように脂肪濃度の低いものが出て、次第に高いものが出てくる仕組みとなっています。
脳の成長に必要な長鎖脂肪酸(DHAやアラキドン酸など)が含まれているのも特徴といえるでしょう。
なお、母乳中には脂肪分解酵素のリパーゼが含まれているので、脂肪は効率よく消化されて赤ちゃんの栄養となります。

乳糖

母乳の中には、牛乳の1.5倍もの乳糖が含まれています。
乳糖は一定のペースで分解・吸収されるため、ショ糖(砂糖)やその他の糖分と比べて急激に血糖値を上げるなどの問題を起こさないのが特徴です。
また、乳糖にはカルシウムの吸収を助けたり、ビフィズス菌の成長を促すといった働きもあります。

ビタミンとミネラル

母乳中のビタミンやミネラルは、赤ちゃんの体の働きにふさわしいバランスで含まれています。
例えば、母乳に含まれる鉄分の量は決して多くありません。
しかし、その約半分が赤ちゃんの腸管から吸収されます。
牛乳に含まれる鉄分の吸収率が10%であることを考えると、非常に効率がいいといえるでしょう。
実際、生後6ヶ月以上母乳で育った赤ちゃんが鉄欠乏性貧血を起こすことはまれです。